近年新しい歌舞伎のスタイルが若者の街、渋谷で生まれました。

江戸時代以降、時代の流れに沿って革新し洗練されていった歌舞伎は伝統芸能、そして芸術の域にまで昇華しました。

設立当初はかなり俗っぽいといったら言い方が悪いですが、流行の先端をいく若者などに好まれる傾向があった歌舞伎ですが、近年に至っては若者よりも年配の方々のファン層が目立つようになっていました。

これは伝統芸能として洗練された技が、人生の深みが分かる年齢層に好まれた結果といえるでしょう。

ファン層が広がることは望ましいのですが、問題とされたのは若者の歌舞伎離れでした。

伝統芸能や芸術というイメージは難しそうだと敬遠されることにつながり、歌舞伎を好む若者が少なくなっていったためと考えられます。

伝統を守るためにはこの動きを止む無し、とする構えがあった歌舞伎界の中で、1990年代になって若者離れを危惧する声が大きく上がります。

伝統芸能としての引き継がれてきたスタイルを守ることも大事だが、本来の歌舞伎のスタイルとはなんだったのか、世の流れから「傾く」ことではなかったのか、そんな声が上がります。

そして、1994年、若者に受け入れられるスタイルの歌舞伎が若者の街渋谷で上映され、話題になりました。これが渋谷コクーン歌舞伎です。

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