歌舞伎は舞台演劇の一種であるとはいえ、独特な演技、表現方法が数多くあります。

歌舞伎を実際に見に行く前に、見せ場のシーンを知っておくことで、舞台がより面白くなります。

基本的な演出を知っておきましょう。

まずは歌舞伎と言えばこれという演出、「見得」です。主人公の感情が昂揚し、それが頂点に達した時に、動きをカッと止めて形を決める独特の演出方法です。

代表的なものは、黒目を寄せてにらんだり、口を上げて目を剥いた仁王像のような形で迫力のある表情をつくります。

中には複数の登場人物が同時に見得を切ったり、舞台の演者が全員制止する見得もあり、大変な見どころです。

そして「外連(けれん)」と呼ばれる曲芸的な演出も歌舞伎の楽しみの一つ。

瞬時に衣装を変えて違う人物になる「早替わり」や、宙吊りで飛ぶ「宙乗り」、くるっと板が回る「戸板返し」など派手で目を見張る演出です。

また、無言のまま演じることで暗闇を感じさせる「だんまり」という演出もあります。

これは一言も発せずにゆっくりと動き、ところどころで見得を切るという、上記の二つの派手な演出とは違った面白さがあります。

劇の中の一つの部分としての「世話だんまり」、一幕を通しての「時代だんまり」があります。歌舞伎の演出はこの他にもまだまだあります。

独特の演出を楽しみに劇場に向かわれてはいかがでしょう。

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